人の成長は心の成長

講師コラム

人の成長は心の成長

名作に心を洗う

(致知2021年3月号 p8~p9を読んで)

総リード川辺氏、塩見氏の話を読んで、一つの問いが浮かんだ。

「人は何に心を熱くし、惹きつけられるのか?」

人生を切り開いた生き方といえば大枠の答えなのだが、人が惹きつけられる話には、
魂を揺さぶる何かが共通しているのではないかと仮説が思い浮かんだ。

「人の成長は心の成長(仮説)」

これは、両者の話に共通しているが、主人公(本人)の成長がある。
川辺氏は、子供のころの自身の病気や、不幸な家庭の境遇にあう。
塩見氏は母親として子供が自分より先に病気や事故で命を絶たれてしまう。どちらも大きすぎる痛みだ。
普通に考えると、絶望という言葉以外に浮かばないが、両氏ともこの困難を乗り越え大きな成長を遂げていく。

特に、乗り越えるための心の成長が大きいように思う。

どうしようもない不幸や不運な境遇に、一度は挫折・涙し、大変な苦悩するが、それをも乗り越え、立ち上がっていく力。
その時、主人公たちの心は不幸を受入れ、受け止め、変化し、立ち上がっていく。
その部分に多くの読者は共感し、引き込まれていくように感じた。
逆に主人公が、いつまでも苦難をうけ入れずに、言い訳したらどうだろうか。
そして、何も変わらない、何も成長しない主人公に魅力を感じるだろうか。

苦難を乗り越え成長する心の変容や、在り方は魅力的だと思う。

両氏の、魅力的なストーリーには心の変容と成長があり、それに見習うべく、
自分も苦難の中から立ち上がれる心の成長を目指していきたいと思った。

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