<感想文>致知2023年01月号 企業経営の核を成すもの 鈴木敏文&北尾吉孝 対談

講師コラム

企業経営の核を成すもの

鈴木敏文&北尾吉孝 対談

(致知2023年01月号 P63を読んで)

P63 人真似はするな 何事も挑戦

読者の方への質問
3つの文脈を、ご紹介させていただきます。皆様にはこの文脈、どのような関係でどうつながりますか?お二人は何を言おうとしていると感じるでしょうか?

文脈1:経営者も積極性に乏しくなっているように思える。
→挑戦する人が少なくなってきている
→背景に社会が恵まれすぎている。
→昔は挑戦しないと生きていけない風潮だった。戦後の何もないところからの立ち上がり。
→国が豊かになったことで挑戦意欲が減っていった。
・主体的に挑戦することとその背景

文脈2:出版から小売りに転職。
→出版時に苦労して気づき上げた統計の活かし方、心理的視点はセブンの根底にある。
→今の時代は情報がネットですぐに出てきて苦労しないが、自分で考えることをしなくなる。
→主体的に考える習慣が大切。
→鵜呑みではなく、どう考えるか。自問自答が大事。
→不祥事の謝罪会見を見たとき、自分ならどうするか?
→「自我作古」
→新しい分野に挑戦し、困難を乗り越え開拓する精神を持つ。
・自ら考えることは、応用範囲が非常に大きく、価値を作り出す

文脈3:70年代スーパーが伸びているときに、小さな店(コンビニ)を作ってどうするの?うまくいくわけがない
→大半の人が常識や固定概念にとらわれている
→小さな店はダメ。本当にそうなのか?
→商店街(小さな店)が疲弊しているのは時代の変化に対応できていないからではないのか?
→小さな店(コンビニ)でも、客のニーズをつかめばやれるはず。
→米国のセブン(の原形)を見たとき、これだ!と思った。
→米国式をそのまま持ってくるのではなく、便利な店のコンセプトを日本流に開発すべき
→アメリカの店舗とは似て非なるもの
→米国の本家は優良企業から衰退。91年に経営権を取得し、逆輸出する。
→中国出店の場合も、向こうの文化を取り入れ、受け入れてもらえた。
・考える能力、仮説を持つとはこういう事

私が感じた文脈をご紹介
私が強く感じたメッセージは
「それって一見常識みたいだけど、本当なの?確かめた?」です。

少し考えてみますと、一見常識と思える話に対して「あれ、ん?、なんだかちょっと」と違和感を持てる部分はご自身の仮説や興味のアンテナ部分がたっている分野で、自分の仮説をもって何度も何度も取り組むと、新しいことを生み出せる宝の山だと思うのです。

私は、子どもの頃より頑固な子どもでした。頑固というよりは自分で確かめたい。という感じです。好奇心がある、興味がある、だから自分で確かめたいし納得したい。自分で調べたことですので、ずっと覚えていますし、これとあれはつながるな!という原理的なところは、今仕事で絶賛活用中です。

仕事を創り出すという事を考えたときに、主体的に疑問をもてる分野については探求していき、確かめるという練習を重ねておくこと。これは、導くものとしては部下の教育や、子どもの教育において、やらせてみせることが一番かなと思います。また、重要・緊急ではなく失敗を許容できる余裕の中で徐々にという下積み部分は大事でしょう。

その上で、疑問を持ち探求できる分野は、本人だけの特性が生まれてきます。この部分については、いずれ大樹となる可能性もあるので長期的に目をかけておきたいです。この部分で、本人が出来る、やれるという感覚を身につけると思いますので、後はビジネス分野において徐々に負荷をかけていく、例えば「お客様の要望に応えていく」という事を繰り返していけば、それは他とは違うオリジナルの価値を作っていける場になります。

人まねで、原理のわからないまま浅い成果を出すよりも、多くの失敗と小さな成功で磨かれたオリジナルの価値を提供できる方が強く生きられる時代が来ています。そんな人材が育てば、とても明るい未来が待っていると思います。また、このことは社員だけでなく、子どもの教育にも通じるものであるとそう思っています。

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