<感想文>致知2024.05月号 二宮尊徳の歩んだ道 対談 二宮康裕・北康利
二宮尊徳の歩んだ道を読んで
二宮康裕・北康利 対談
(致知2024年5月号)
幕末、明治維新、大きな戦争。
この激動の時代に、日本の未来を切り開く数多くの良きリーダーが生まれた。
その良きリーダーたちに、大きな影響を与え、
生き方・あり方で《良い経営の仕方》を伝えていった
二宮尊徳(金次郎)の人生観とメッセージを受け取ったように感じた。
尊徳は、その生い立ちも、そして晩年も不遇な環境下だった。
それは、彼の運命なのだろうか。
私は、生き方で後世のリーダーに影響を与えた尊徳を尊敬しつつも、
当時は評価されなかったという残念な感情が残った。
小学生の頃によく読んでいた、
世界の偉人小冊子を読んでいた感覚を思い出した。
しかし、尊徳が評価されなかった残念ささえも、
良きリーダーには自分ごととして「それでもあなたはやりますか?」
という意思を試されるメッセージに聞こえるのではないかと思った。
私はこの対談で二宮尊徳の生涯から
「困窮する人が、自立のきっかけとなり、立ち上がり、
うまくいき、後世につないでいくやり方」を
具体的な形で知ることができた。
非常に応用範囲が広く、
「経営」という部分と非常に相性が良いように思う。
また、二宮尊徳の実践した考えは「自分が優位になる、相手に勝つ」など
という狭い範囲の視点ではなく、広い視点で「自立する、良い影響を広めていく、
全体を良くする」というとても「徳」がある考えであると感じた。
先月号の致知の一説には、「徳の本質とは勢いであり、生命力あふれるもの。」とあり、
まさにその具体的かつ明瞭な事例であるというように強く感じた。
今の日本の繁栄も、幕末からの 良きリーダーたちが切り開いた恩恵であり、
その源流となる二宮尊徳には改めて感謝の念を申し上げたい。