<感想文>致知2024年2月号 仕事と人生に生かすドラッカーの教えを読んで

講師コラム

仕事と人生に生かすドラッカーの教えを読んで

(致知2024年2月号)

人間の発展は、まず最初に仕事の中で、仕事を通じて行われる。

表題の「人間の発展は、まず最初に仕事の中で、仕事を通じて行われる。」何度もこの言葉を私はかみしめた。

私自身はかつて、つてなし、能力なし、気持ちだけで制作の仕事を創業し、今まだ続けてこれているという経験からすごく腑に落ちる言葉だった。仕事の中で発展していくという考えは、究極的には「相手にお金をもらいながら、学んでいる」という事だと思う。なんと素晴らしい事か。普通なら、お金を払って学ぶのに。関連する言葉として、文中には「依頼を受けた時、要求されたもの、人から受ける管理、職務上の好機・危機などが人を発展させる」とあります。

この「相手から頂いた仕事の中で自分が発展する」という考えに関して、私は心がけていることがある。それは、主語が相手であること。110%相手のために役立つを考える。これは、相手がお願いしてきている背景を真剣に見て、客観的に考え、その環境に役立つものを作っていく事になる。

そしてこの感覚に至ったのは、大きな失敗が原因である。その失敗とは、創業前「自分の好きなことで、世の中に能力を認められたい」という、およそ現実に足がついていない甘ちゃん状態であったこと。しかし、そんな甘ちゃんが社会に出ようとして絶望し、無力さを思い知ってから、とにかくガムシャラにやってみて、受け入れてもらえたお客さんから感じ取った「真実」であり、大切に心がけている。

最後に、本文冒頭の知人との見え方の違いの話。木を見ただけで、その素材が何であるかがわかり、その特性や違いなどが判るという話で、私の頭に「解像度」という言葉がポンと出てきた。解像度が低いものは、拡大するとまるでモザイクにしか見えないが、高いものは鮮明に見えるという感覚。ガラケーから、iphoneに変わり解像度で感動する感覚だ。

およそ、仕事をするにあたっては、お客様という相手を対象に考えて、実践し、学んでいく事で、その仕事の解像度がまるで違ってくるのではないかと思う。この見える力で、顧客に対する成果を作っていく事が制作における私のポリシーである。

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